新人研修を終えると何が残るでしょう?
「成長した自分!」とか、「新しい目標!」とか、ポジティブな内容が多いと思います。
一方、僕の新人研修は悲惨でした。グループメンバーに話しかけられない、コミュニケーションができないという問題により辛い毎日でした。
- グループワークで突然言葉が発せなくなり終日無言の日があったり
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>>>重要な話を聞いていない!同期に暴言を吐かれた新人研修の日直業務 - その結果みんな僕から離れていきぼっち飯をしていたり
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新人研修を終えて、僕に残ったものは汚部屋と後退した生え際だけでした。
部屋がゴミで溢れる
僕は名古屋配属でしたが、新人研修は東京で行われました。4月に会社が用意した東京のアパートに入室したとき、僕の部屋は清掃も消毒もされてとても綺麗でしたが、退出する6月末はゴミで溢れて汚い部屋、まさにゴミ屋敷になっていました。
4月中は特に部屋が汚くなることはありませんでした。新人研修初期の頃は、研修で仲良くなった同期を家に呼んで飲んだりしたこともありましたので、人が来れるくらいの綺麗さを保った部屋だったのだと思います。
増えたり、減ったり、悩んだり
しかし、5月に入り、グループワークが始まると、僕は話しかけられない、コミュニケーションが取れないという悩みを抱えるようになり、その悩みが大きくなるにつれて、僕はあることが増えたり、減ったりしました。
まず、飲酒量が増加しました。毎日のように飲酒するようになり、一日に500mlを5缶ほどのペースで飲むようになりました。
すると、自炊する頻度がガクンと減りました。家に帰ったら早くお酒を飲みたいので、ご飯を作る時間がめんどくさいと思うようになりました。そのため、毎食のように近所のコンビニ、スーパー、ファーストフードで調達するようになりました。
そして、毎晩ご飯を食べるときは、テレビ前にあるテーブルの上に、買ってきた総菜や弁当、お酒の缶を置いて、テレビを見ながら食べていました。ご飯を食べながら飲酒し、その日に起きた嫌な出来事を一人で愚痴ったり、あのとき話しかけることができたんじゃないか?と後悔したり、明日はこうしようああしようと考えたり、自分が活躍している様子を想像したりして気づいたら寝ている。そんな毎日が続きました。
部屋が汚くなり始める
いつもそういう感じで酔っ払って寝ていたため、食事で出てきたゴミを掃除するなんてことはできず、お酒の缶がテーブルの上に山積みにされて、テーブルの上にも置けないので周辺にも置くようになり、弁当の容器なども同様にテーブル周辺に溜まっていきました。
もちろん最低限の掃除はしていましたが、それは掃除とは呼べない限定的なものです。
- ご飯を食べる直前にしか掃除しない。
- テーブルの上に今日食べる料理を置くスペースを作る。
これがここでいう掃除です。もはや掃除ではなく、その場しのぎです。テーブルの上にあったゴミは床に置かれるだけですが、床にもすでにゴミがあるのでそのゴミの上に新しいゴミを置くだけなのです。それを清掃と呼んでいました。
5月と6月のたった2ヶ月なのに、こうして部屋はゴミ屋敷のようになり、数日では片付けられず、東京最終日のこの日も朝からせっせと部屋掃除をする羽目になっていました。
幸いなことに、このアパートのごみ収集は業者と契約しており、いつでも玄関前にあるゴミ収納箱みたいな所にゴミを捨てることができました。もし、これが新宿区の回収日にしかゴミを捨てられないという仕組みだったら、本当に困ったことでしょう。
生え際が後退
かゆい
5月下旬に、頭が無性に痒く感じました。生え際からおでこあたりも痒くて、触るとフケみたいなものがたくさん出てきました。
出勤前と帰宅後の1日2回シャワーをして髪も頭も洗っています。僕はボディーソープを使わない派なので体と顔はお湯で洗い流すだけですが、髪の毛はシャンプーを使って洗っていました。懐かしい話ですが僕は倉木麻衣ちゃんが好きで彼女がシーブリーズのシャンプーのCMに出ていたことから、高校生の頃からずっとシーブリーズのシャンプーを使っていました。高校生の頃からずっと使っていて今まで問題が出たことがなかったので、今回のフケなどの問題はシャンプーが原因であったとは考えづらいと思いました。
とは言っても「シャンプーがしっかり洗い流せてなかったのかな?だから、おでこまで痒いのかな?」とも思ったので、しっかりお湯で洗い流すようにしました。
剃り込み?産毛がなくなる
6月のある日、生え際を触ったとき、いつもと少し違う気がしました。手に当たる髪の毛の感触が少なくかったのです。
鏡で確認してみると、前髪の産毛がかなりなくなっていました。さらに、剃り込みを入れた覚えもないのに剃り込みを入れたかのように生え際が後退しているのです。
産毛のあった箇所は乾燥していて、生え際もおでこの皮膚もカサカサでした。このままでは髪の毛がなくなるのではないかと不安になりました。
シーブリーズからシャンプーを変えてフケを抑えるシャンプーを購入したり、洗顔フォームを使ってみたりしましたが、最終的には何も変化は起きませんでした。
研修後、元に戻る
6月下旬、完全に産毛がなくなりました。そして、手で前髪の毛を掴むと簡単に抜けます。
「このまま髪の毛を全部失ってしまう」と思うと悲しい気持ちになりました。なくなればなくなったで、「髪の毛を切りに行く手間が省けて便利だなぁ」と思えるかもしれませんが、やっぱり悲しかったです。
幸い6月末に研修を終えると、かゆみがなくなり、だんだんと産毛は戻ってきて、生え際も戻ってきました。結局、1ヶ月後くらいには全て元どおりになりました。
部屋が汚くなるのも、生え際が後退して至ったのも、新人研修のストレスによるものだったのでしょうか?これと似た体験をしたことは後にも先にもこれ1回だけです。
二度と会わないだろう同期との別れの握手
そんなこんなで様々な問題に直面した新人研修を終えた僕は、大掃除により少しだけましになった部屋を眺めて、「ああ本当に苦しかったな」という独り言を呟くと配属先の名古屋へ向かうためにアパートを出ました。
新人研修で、こんなに苦しむとは思いませんでした。ただ言葉を発するだけなのに、僕はそれができず、ずっと悩み続け、解決の糸口も見つけられないまま東京での研修が終わったのです。
研修が終わった時点で僕に残っていたものは・・・
- ゴミだらけの部屋
- 後退した生え際
それだけだったのです。
「僕、働けるんかなぁ」
1階の玄関を出るところで、後半のグループワークが一緒だった理系大学院出身の男性に出会いました。僕に「お前、リーダー向いてないな」と言った人です。そして、握手を求められました。彼は福岡に配属です。
握手したくなかったですが、断る理由も特になかったので握手しました。
彼は「配属先は違うけど、お互いに頑張ろう」みたいなことを僕に言ってましたが、僕は心の中で「僕は頑張れるんかな?社会に通用しなくて、すぐに会社をやめるんじゃないだろうか?そうなると、この人に会うのはこれが最後かもしれない」と思いながら握手をしました。
「あぁ、僕にも同期ができたんだなぁ」と力なく思いました。そして、僕が彼に会ったのはこれが最後になりました。
おしまい。
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